0001へっぽこ立て子@エリオット ★2020/10/07(水) 15:01:52.17ID:CAP_USER
[香港 5日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 新型コロナウイルスの感染拡大はマスク産業の業績にとって最良の出来事ではあるものの、気を付けなければならないこともある。ブームの副作用として、外交上のあつれき、品質スキャンダル、価格つり上げ、不正など挙げられる。過剰な生産能力やポリプロピレン廃棄物拡大への対処は頭痛の種となりそうだ。
10月5日、新型コロナウイルスの感染拡大はマスク産業の業績にとって最良の出来事ではあるものの、気を付けなければならないこともある、写真は8月、ベトナムのマスク製造工場で撮影(2020年 ロイター/Kham)
病への懸念は消費を促す。設備を持つ企業は工場の生産ラインを個人用保護具(PPE)の生産に素早く切り替えた。米3MMMM.Nによると、国内ヘルスケアセクターにおける高機能マスク「N95」の需要は新型コロナ流行前の40倍にまで拡大した。また、多くの中間業者、投機筋、詐欺師も需要を当て込んで飛び付いてきた。
国連貿易開発会議(UNCTAD)は、今年のマスク販売額が200倍以上拡大し、1660億ドルに達するとの見通しを示す。ただ、現在の市場を満足させるには不十分かもしれない。3MはN95をはじめとするマスクの需要は業界全体の生産能力を依然として上回っているとみている。
経済協力開発機構(OCED)によると、新型コロナ危機が始まった時点で中国は既に世界のマスク生産の約半分を占めていた。利にさとい工場経営者の素早い動きを考慮すればもっと割合は大きくなっているかもしれない。例えば、中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)002594.SZ1211.HKの行動は素早く、日本のソフトバンクや米カリフォルニア州などと供給契約を結び、今では自社が世界最大のマスクメーカーだとしている。米衣料小売りのギャップGPS.Nは第2・四半期に1億3000万ドル相当のフェースマスクを販売した。
<のしかかる環境コスト>
供給を巡る争いで多くの国が輸出制限を発動。密輸業者に大きな利益をもたらした。供給不足は素人や詐欺師の業界参入を促し、悲惨な結果も。ある業界筋がBreakingviewsに明らかにしたところによると、感染拡大初期にはある小規模企業が約20万ドルを投じ、ほんの2週間で簡易な生産ラインを構築したものの、製品が品質管理検査を通らないことがしばしばだったという。
中間業者も全てが適格ではなく、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、3月に香港政府が調達した外科手術用マスク600万枚超には偽造された商標名が付いていたが、その約半数が配布されたという。
環境コストものしかかる。使用済みの使い捨てマスクを含め、新型コロナ関連のプラスチックの約75%は埋立地、河川、海洋に流入する見通しだ。中国・人民日報記事のデータによると、中国では4月、1日当たりのマスク生産量が約10億枚となった。香港では多くの使用済みマスクがビーチや自然歩道に見られ始めている。
公共の場でのマスク着用が従来よりも普遍的な光景となれば、マスク需要はこれまでよりも高い水準で維持されるだろうが、現在の異常な水準付近で需要が維持されることはないだろう。感染者数が減少している国の政府は既にPPE在庫を維持するよりもワクチンの確保に再び集中し始めている。ウイルス対策の副作用にも目を向ける時が来るかもしれない。
2020年10月7日2:43 午後
ロイター
https://jp.reuters.com/article/covid-mask-breakingviews-idJPKBN26Q0SF
10月5日、新型コロナウイルスの感染拡大はマスク産業の業績にとって最良の出来事ではあるものの、気を付けなければならないこともある、写真は8月、ベトナムのマスク製造工場で撮影(2020年 ロイター/Kham)
病への懸念は消費を促す。設備を持つ企業は工場の生産ラインを個人用保護具(PPE)の生産に素早く切り替えた。米3MMMM.Nによると、国内ヘルスケアセクターにおける高機能マスク「N95」の需要は新型コロナ流行前の40倍にまで拡大した。また、多くの中間業者、投機筋、詐欺師も需要を当て込んで飛び付いてきた。
国連貿易開発会議(UNCTAD)は、今年のマスク販売額が200倍以上拡大し、1660億ドルに達するとの見通しを示す。ただ、現在の市場を満足させるには不十分かもしれない。3MはN95をはじめとするマスクの需要は業界全体の生産能力を依然として上回っているとみている。
経済協力開発機構(OCED)によると、新型コロナ危機が始まった時点で中国は既に世界のマスク生産の約半分を占めていた。利にさとい工場経営者の素早い動きを考慮すればもっと割合は大きくなっているかもしれない。例えば、中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)002594.SZ1211.HKの行動は素早く、日本のソフトバンクや米カリフォルニア州などと供給契約を結び、今では自社が世界最大のマスクメーカーだとしている。米衣料小売りのギャップGPS.Nは第2・四半期に1億3000万ドル相当のフェースマスクを販売した。
<のしかかる環境コスト>
供給を巡る争いで多くの国が輸出制限を発動。密輸業者に大きな利益をもたらした。供給不足は素人や詐欺師の業界参入を促し、悲惨な結果も。ある業界筋がBreakingviewsに明らかにしたところによると、感染拡大初期にはある小規模企業が約20万ドルを投じ、ほんの2週間で簡易な生産ラインを構築したものの、製品が品質管理検査を通らないことがしばしばだったという。
中間業者も全てが適格ではなく、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、3月に香港政府が調達した外科手術用マスク600万枚超には偽造された商標名が付いていたが、その約半数が配布されたという。
環境コストものしかかる。使用済みの使い捨てマスクを含め、新型コロナ関連のプラスチックの約75%は埋立地、河川、海洋に流入する見通しだ。中国・人民日報記事のデータによると、中国では4月、1日当たりのマスク生産量が約10億枚となった。香港では多くの使用済みマスクがビーチや自然歩道に見られ始めている。
公共の場でのマスク着用が従来よりも普遍的な光景となれば、マスク需要はこれまでよりも高い水準で維持されるだろうが、現在の異常な水準付近で需要が維持されることはないだろう。感染者数が減少している国の政府は既にPPE在庫を維持するよりもワクチンの確保に再び集中し始めている。ウイルス対策の副作用にも目を向ける時が来るかもしれない。
2020年10月7日2:43 午後
ロイター
https://jp.reuters.com/article/covid-mask-breakingviews-idJPKBN26Q0SF