日本経済新聞 2018/4/24 8:09
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2975590024042018000000/
【トロント=中村亮】米財務省は23日、ロシアのアルミ大手ルサールに対する経済制裁を一部猶予すると発表した。
ルサールからのアルミ供給が減る公算が大きく市場では価格が高騰し、フランスやドイツの産業界が
制裁の適用除外を求めていた。欧州に配慮することでロシアに対する足並みをそろえる狙いがあるとみられる。
財務省は6日に発表した対ロ追加制裁で「オルガルヒ」といわれるプーチン氏に近い実業家の
オレグ・デリパスカ氏と同氏が率いるルサールを対象に加えた。米企業は制裁対象との取引が禁じられ、
米国以外の企業も制裁を恐れて取引を手控えることが多い。ルサールはアルミの世界生産の1割弱を占めている。
財務省は米企業に求めるルサールとの取引停止までの時期を6月5日から10月23日に延ばした。
デリパスカ氏がルサールの所有をやめれば制裁リストから外れる可能性もあるという。
ムニューシン米財務長官は23日の声明で「同盟国への影響を考えて取引停止までの期間の延長を許可した」と説明。
欧州への配慮をにじませた。
マクロン仏大統領は23日からトランプ政権で初めての国賓級として訪米している。欧米はロシアへの
経済制裁を継続するが、欧州企業に悪影響が続けば世論が制裁自体に反発し持続できないリスクもあった。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2975590024042018000000/
【トロント=中村亮】米財務省は23日、ロシアのアルミ大手ルサールに対する経済制裁を一部猶予すると発表した。
ルサールからのアルミ供給が減る公算が大きく市場では価格が高騰し、フランスやドイツの産業界が
制裁の適用除外を求めていた。欧州に配慮することでロシアに対する足並みをそろえる狙いがあるとみられる。
財務省は6日に発表した対ロ追加制裁で「オルガルヒ」といわれるプーチン氏に近い実業家の
オレグ・デリパスカ氏と同氏が率いるルサールを対象に加えた。米企業は制裁対象との取引が禁じられ、
米国以外の企業も制裁を恐れて取引を手控えることが多い。ルサールはアルミの世界生産の1割弱を占めている。
財務省は米企業に求めるルサールとの取引停止までの時期を6月5日から10月23日に延ばした。
デリパスカ氏がルサールの所有をやめれば制裁リストから外れる可能性もあるという。
ムニューシン米財務長官は23日の声明で「同盟国への影響を考えて取引停止までの期間の延長を許可した」と説明。
欧州への配慮をにじませた。
マクロン仏大統領は23日からトランプ政権で初めての国賓級として訪米している。欧米はロシアへの
経済制裁を継続するが、欧州企業に悪影響が続けば世論が制裁自体に反発し持続できないリスクもあった。