「西海岸の裸婦」に登場する女性の下腹部に当初は布のようなものが描かれ、
後に消された跡があることが、エックス線分析でわかった。
収蔵する夢二郷土美術館（岡山市）が発表した。
同館は「全裸を描くことに抵抗があったのではないか」としている。
「西海岸の裸婦」（縦５１センチ、横６２センチ）は、
夢二が米国滞在中の１９３１〜３２年頃に制作したとされる。
裸の白人女性が寝そべる姿が描かれ、２０１４年に米国で所在が確認された。
同館は学術的に調査するため分析を実施。
その結果、下腹部を隠すように布のようなものが描かれ、
その後、白色の絵の具を塗り重ねていたことが判明した。
夢二は当時の日記に、
「光の中でお前は真裸身だ。日本男児のつつましさを俺は恥ぢる」と記しており、
裸婦を描くことをためらった心境が読み取れるという。
写真：裸婦画のエックス線画像。下腹部に布のようなものが描かれている
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170916/20170916-OYT1I50026-L.jpg
写真：竹久夢二の油彩画「西海岸の裸婦」
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170916/20170916-OYT1I50027-L.jpg
以下ソース：YOMIURI ONLINE 2017年09月16日 11時17分
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20170916-OYT1T50060.html
