日本テレビ系(NNN)
アメリカの西海岸から東海岸までを横断した皆既日食。99年ぶりとなる天体ショーに多くの人が熱狂した。
■99年ぶりの大陸横断
この日、全米で人々が空を見上げた。空の上で双眼鏡をのぞく人、ホワイトハウスで警備中のシークレットサービスも何度も空をチラ見…そして、トランプ大統領も空にくぎ付けに。誰もが夢中で見上げていたのは皆既日食だ。
皆既日食とは太陽と月、地球が一直線に並び、太陽が完全に月の影に隠れたときに起きる現象。今回の皆既日食の大きな特徴は、アメリカ大陸を西海岸から東海岸まで横断すること。実に99年ぶりのことになる。
■「彼に誘われて」東京からのカップルも
NNN取材団が訪れたのは、観測するのに最適といわれる州の1つワイオミング州ジャクソン。人口約1万人の町に世界各国から15万人もの見物客が集結したという。地元の雑貨店では、日食クッキーやネックレスなど10種類をこえる「日食グッズ」を特別につくったという。予想以上の売れ行きで、中には売り切れる品もあった。
そして、迎えた当日。広場には多くの人が集まった。東京から見に来た男女もいた。
記者「なぜわざわざ日本から?」
女性「(彼に)誘われたからです」
男性「無理やり(誘いました)」
■訪れる暗闇…気温は7℃低下
現地時間午前10時半ごろ、まずは太陽の一部が欠ける「部分日食」が始まった。皆既日食が近づくにつれ、日の光が三日月型に。その後、だんだん太陽が見えなくなっていき、太陽が指輪のように光る「ダイヤモンドリング」が姿を見せた。そして、あたり一面が真っ暗に。この日、雲1つなく明るかった広場が、暗闇に包まれると、太陽が遮られ、この州では気温が約7℃も低下したという。
見物客ら「心臓が一瞬止まりましたよ!」「突然夜が来たようになって、芝生も不思議な色に変わりました」
■待っていたのは“プロポーズ”
東京から来たあのカップル。女性の目には涙が―そして手には本物のダイヤモンドがキラリ。
女性「ダイヤモンドもらいました」
男性「次は2035年、2063年生きている限り一緒に(皆既日食を)見に行こうといいました」
女性「(返事は)YESで」
皆既日食の瞬間にプロポーズ。なんともロマンチックな一幕だった。
アメリカ大陸を横断し、人々を魅了した皆既日食。次にアメリカ本土で見られるのは7年後の2024年。日本では18年後の2035年となる。