https://www.gentosha.jp/article/4136/?srsltid=AfmBOooodpplZoAyt1LZ27vbNxZtwGFrs6ouCDpsUZPz9d6S6vSGUgc_

中村 いちばんわかりやすい例は「介護甲子園」ですかね。介護業界のポエムの祭典です。介護職員が「介護から日本を元気に」「感謝、感激、感動」「感動の物語をシェアしよう」といった戯れ言を絶叫させられるんです。そこに登壇している介護職たちは、すでに洗脳されているので感極まって、泣きながら叫んでいる人もいるほど。小出さんで例えれば、ギターもドラムもないところで「みんなを元気にするために、僕は歌っています。バンドって、すごく夢とかやりがいがあるんだ!」って泣きながら叫ぶみたいなことですよ。それってどう考えてもおかしいけど、普通にまかり通っているどころか、行政までが応援したりしている。ヤバイですよ。

小出 そういう、ポエム的な世界感とか言葉で人材を洗脳して、搾取するような構造が介護ビジネスの現場では常態化しているわけですね。

中村 そのとおりです。介護甲子園を主催しているのは、フランチャイズ業者と自己啓発セミナーの業者です。彼らはどれだけ職員を洗脳しているかが利益の肝なので、経営者同士で頻繁に飲み会をして「あなたはメンター、あなたこそメンター」とか褒め合って盛り上がっていますよ。それで、フェイスブックで「今日は日本を変える同志たちと、熱い飲み会!」とか自慢していますよ。

小出 めっちゃ気持ち悪いですね……。