『新幹線通勤の復権』

新幹線通勤。
この5文字を見て、会社も個人もお金が余っていたバブルの時代の話だと思っている人がいるかもしれない。
しかし実は今、再び新幹線通勤が盛り上がっている。

背景にあるのは、やはり東京一極集中だ。
東京のような大都市に人が集まる理由は、職場や学校があるからに他ならない。
一方、地方は自然が豊かでのんびりしていて物価は安くて、暮らすにはいい場所ではあっても、仕事がなければ生活が成り立たない。
生まれ育った故郷をあとにして、東京などに出てくる人があとを絶たない理由のひとつはここにある。
しかし、もし地方に住んで東京で働けるなら、それが理想と考える人も多いだろう。
それを実現するのが新幹線通勤だ。

上越新幹線高崎駅。
東京駅まで約100kmもある。
毎朝の通勤には厳しい距離だ。
でも、新幹線なら1時間強。
時間で見れば通勤可能となる。
しかもすし詰めの通勤地獄とは無関係で、ほとんどの場合座っていける。
椅子はリクライニング可能でテーブルまで付いているから、仕事場や食堂の代用にもなる。
少し早起きする必要はあるが、時間はむしろ有効活用できそうだ。