大阪の銭湯をテーマに、漫画家のラッキー植松さん(58)が手掛ける個展「おおさか銭湯漫ゆ〜記」が北区中之島1丁目の府立中之島図書館で開かれている。これまで千軒を行脚した愛好家で、お気に入りの店の原画や子どもたちに入浴マナーを伝える書き下ろしのカルタなど計70点余りを出展。「銭湯の良さを見直し、頑張っている経営者がたくさんいることも知ってほしい」と来場を呼び掛けている。28日まで。

イラストは、男湯に「安芸の宮島」、女湯は「バンビ」のタイル画が美しい「諏訪浴場」(城東区)や、登録文化財としても知られる「源ケ橋温泉」(生野区)が鮮やかだ。一方で、描いた作品の中には既に廃業した銭湯もある。

 以前、大阪市南区(現・中央区)に住んでいたという大東市の60代女性は「子どものころは徒歩圏内に4軒あり、湯船に泡を入れてよく怒られたのが懐かしい。銭湯がなくなっていくのは寂しい」としみじみ話した。

 府公衆浴場組合によると、府内で営業する銭湯は1968年の2358軒をピークに減り続け、今年1月末現在で約5分の1に当たる427軒。直近では年間で約40軒が廃業したという。


大阪日日新聞 2018年2月13日
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/180213/20180213033.html