pixivにあるヒヨコ小説。自称字コンテの出だし

――  3年前  南極  ―― (テロップ)
氷に覆われた吹雪の南極大陸。
先が90度折れ曲がった、直径1mの通気管らしき構造物が地表から突き出ている。
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――  地下  500m  ―― (テロップ)
無菌ケースのような実験設備の中に、オレンジ色のカードが
両端から細長いマニピュレーター(機械の腕)で固定されており、
真上からスポイト状の噴射装置が狙いを定めている。

「 触媒をあたえろ 」
その奥から、ガラス越しに覗いている男(シヴァ)が指示する。
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一適の滴がカードに落ち、ミルククラウン状に弾けた。
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カードから強烈な光が放射状に出始め、そのまばゆさに実験室の者たちは目を細める。

「 シヴァ司令ッ せ、制御できませんッ 」
モニタリングしている別の男が叫ぶ。
03━━━━━━━━━━━━━
−現在− (テロップ)
夜になった塾の出入り口
「 買い物して帰らないと 」
「 じゃ、ピノ あした学校で 」
「 またね コオロギ 」
ピノと別れるコオロギ。
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(背景なし)
ピノは、前カゴに買った品を山積みした自転車で点灯走行している。
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(背景なし)
前を歩いている老婆のレジ袋が破け、歩道に中身が散らばった。
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(背景なし)
「 どうぞ 」
散らばった品を拾い集めている老婆の横から、ピノがレジ袋を差し出す。