永遠な魂の旅の途中… A

…裕は重厚な扉を開き、無数の記録が刻まれた殿堂に入った…
「ここはコーザル体。カルマと魂の記憶が宿る場所…」と響き渡った…

…次に裕は純粋な光に包まれた… そこでは理屈を超えた理解が瞬時に訪れる…
「ここは直観の光に満ちたブッティ体。直観と霊的智慧が流れる場よ…」
 …声がひときわ優しく聞こえる…

…急に裕は燃えるような光の中心に立った… そこには個を超えた神性が輝いていた…
「ここはアートマ体。魂が神と直接繋がる場所よ…」と声が一段と優しく告げた…

…最後に彼は静寂の一点にたどり着く...
…そこはすべてが一つに溶け合い、宇宙そのものが宿っていた...
「ここはモナド体。すべての源。神の領域…」という声が響く…

 …その瞬間、天空に光に満ちた書庫が突然現れた…
「そこにはすべての記録がある…」と声が響く…

 ... ... ...

 目覚めた裕は、研究室の窓から高い空を見上げた。
夢建て見た森の記憶を胸に抱きながら外へ出た。陽射しは柔らかく
風は裕を導くように頬を撫でる。裕は山へ向かった。

朝の森に足を踏み入れると、冷たい空気が胸いっぱいに広がった。
木々は静かに揺れ、そのざわめきに耳を澄ましながら歩く。葉は朝の光を
受けて輝いていた。その一つ一つの葉にも生命の息吹を感じる。

鳥のさえずりは空に溶け、川辺に立つと、川の流れは大地の鼓動を伝えていた。
歩みを進めるごとに、裕は自然の中に存在するものを感じ取っていた。

 …立ち止まると、一瞬、意識と森が一体となった気がした…

すべてが一つに溶け合い、存在そのものが神であることを悟った。
  神の領域に達すると、ただそこに存在するのみ

 森の木々、川の流れ、山の影、鳥のさえずり、風の歌ーーー 
これら目にする景色。宇宙全体を内的に映し出す鏡としてのモナド

 小宇宙としての存在、一つのモナドの中に宇宙全体の縮図が宿る。
自然界も小宇宙、ミクロコスモス。モナドも八百万の神もまた然り…