カリブー宛てに送られたビデオレター
ビデオを再生するとベッドに顔を紅潮させながらタオルを一枚羽織って座っているスバルが映る
甲高いダミ声のおっさん「あじま〜るよ♪」
全裸のおっさんがカメラ側からベッドへ向かいスバルの横に座る
おっさんがビデオに向けて何かを喋っているが頭が真っ白になり内容が全く入らないカリブー
スバルは上目遣いで喋り続けるおっさんをとろけるような眼差しで見つめる
そんなスバルを瞳孔を開きながら見続けるカリブー、呼吸が荒くなる
ビデオへ説明を終えたおっさんはスバルの方を向き、唇を重ねる
一通りの前戯をして体を交わらせるスバルとおっさん
カリブーは涙が頬を伝うのも気づかずにビデオを流し続ける、頭が真っ白になるのと反する様に股間が熱くなり赤みを帯びている
なぜこんなことになってしまったのか頭の中で反芻し続け、あの時かあの時かと脳内で分岐点を探す
そしてカリブーは気づく「なにもしなかったからだ」
膝から崩れ落ち、涙と白濁した液体が混じり合った床に両手をつく
ビデオの再生を終え砂嵐になったテレビに体が照らされる
スバルを手に入れるために行動できなかった彼はもはやテレビを消すという行為すらできない