「罪悪感はないですよ」
 暴露対象者に対して東谷はこう思っている。「暴露されるようなことをした奴が悪いんじゃ」「向こうも俺に対して手のひら返しをしたのだから当然」と。ここでは、彼が「本気」でそう思っているというのが重要なのだ。

 昨年5月、最初に東谷をロングインタビューした際のやりとりを紹介したい。私はなぜ友人だった芸能人をそこまで悪辣に暴露できるのか、その感覚が理解できなかったので、素朴に質問してみた。

 ──友達だった芸能人のスキャンダルを暴露することへの罪悪感は?

「まったくない。毎回スイッチいれてやっている。罪悪感はないですよ。彼らもやったらあかんこと犯しているのだから。もう一つは、その芸能人の周りにいて被弾しているやつもいる。こちらには悪いなという気持ちはある。僕は外堀から埋めていくので、本人の奥さんとか子どもとか。それがやられたらみんな嫌がるから」

 ──悪い気持ちはあるが、それでも仕方ないと? 
 「悪いやつと一緒にいるのが悪いねんでと。どんな人間かわかっていて付き合っていただろ。だからこんな流れ弾も飛んでくるねんでと」
芸能人もコンプライアンスがあるから連絡を絶っているのではないか。事務所に指示されて。それでも許せないのか。

「でもLINE(ライン)できますやん。メッセージできますやん。そいつらは、これまで事務所に黙って俺に色々と依頼してきた。中には事務所を通さないステマ広告とかの仕事を俺が回してあげて、儲けていたやつもいた。今度は事務所にいわれたから、連絡を絶つ。こんな筋道は通らない。それをできた人だけを僕は大事にしている」

 東谷は私の質問にほとんど逡巡することなく答えを出してきた。当初から「暴露は借金を返すため」とも公言していた東谷だが、まったく気乗りしない暴露を無理やりやっているとするならば、ここまで振り切った答えにはならないだろう


自分がそうなったら真逆の事をしているのが本当凄いな