【ひろゆきが明かす】影響力を大きくしていくための「たった1つの考え方」
9/19(月) 6:01
● 「自虐」で許されるポジション
 僕が「愛着」を利用して共同幻想をつくった話をしようと思います。
 2006年にスタートした「ニコニコ動画」では、おもしろいサービスを一緒に作り上げている感覚をユーザーに思い込ませることが大事でした。
 ユーザーからの要望を受け入れて、「ここが自分たちの居場所だ」と思える関係性を作るように、プロモーションや広報は動きました。
 それにより、サービスに「思い入れ」が生まれます。
 ニコ動ユーザーは「ニコ中」と呼ばれました。2ちゃんねるでは、「2ちゃんねらー」という呼ばれ方でした。
 こういうネーミングは大事なんですよね。自分たちのことを言いやすい言葉があったほうが、親近感がわきます。自分自身のアイデンティティの一部のように思ってもらえて、「愛着」が生まれるんです。
 すると、あるメリットが生じます。それが、「失敗したときに許してもらえる」ということなのです。
● 「インフラの不具合」には腹を立てる
 たとえば、グーグルのGmailは便利で多くの人に使われているけれど、Gmailに愛着がある人は少数でしょう。
 だから、サーバーがダウンしてメールが届かなくなると一斉に全員が怒り出します。
 一方で、ニコニコ動画の場合は、サーバーが落ちても、「まあ、しょうがないよね」と、許容してくれるユーザーが多かった。
 当たり前のように使っている「インフラ」だと不具合が起こると怒りがわくのに、「好きで選んでいるサービス」には怒りの感情は出てこない。
 トラブルですら愛着につながっていきます。
● 「しょせんこんなもの」というものが広まっていく
 くだらないサービスでも、「こんなくだらないことをやっちゃってるよ」と、自覚してやってしまう行動があります。ツイッター好きを「ツイ廃」と言うような感覚ですね。
 そういう愛着が生まれるかどうかの違いは大きいのです。そのためには、ネットのサービスなんて、「しょせん時間潰しでムダなもの」という前提に立たないといけません。
 「しょせんこんなもの」という自虐性があったほうがいい。そうすることにより、影響力は一人歩きして広がっていきます。
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