「こよに会いたい…」
助手君は答えた。「はいはい、こよは今日も配信するよ」
けれどしかし、なんどもなんども呼んでくる。
「こよ…こよはどこ…」
やがて、助手君は耐えきれなくなって叫んだ。
「うっせえ! こよは裏作業中だよ!」
すると、画面の中からピンクのコヨーテが現れ、「こんこよ!」と叫んだ

突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出した博衣こよりを映し出す
「PI-N-K-は」「どこだ!」ステージにこよりの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはこよりの毎日のステージに睡眠時間が爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきた助手君がターンテーブルをいじりながら目でこよりに合図する
まだ、俺らの時代は始まったばかりだ、そんなメッセージがこよりの口から飛び出していく
本物のヒップホップが、ここにあるのだ。