最初は「アップランド十刃、話題になってるしとりあえず見てみるか」と軽い気持ちで夜桜たまの初配信を見た。

声は可愛いけど萌え声というわけでもないし、ゲームが得意と言われてもそんなの他で十分、というよりゲーム実況はもう飽き飽きだ、見ようとも思わない……。
他にない特徴と言えば麻雀が得意という程度。
それで生放送中心ときたものだからこれはもう切り捨てるべき、俺はそう決めた。

…けれど、戻るボタンを選択しようとするマウスカーソルが足を止める。

他にも見たい配信はあって、新しい動画も上がってきている。
それでも、なぜか俺は彼女の配信を見続けた。

ただそうしている時間は大して長くはなかった。いや、実際は1時間という時間が経過していたようだが僕の体内時計が狂っていたみたいだ。

…体内時計だけか?いや、違う……。

その後もほかのメンバーの配信は続く。惰性で見ていたが魅力的なキャラクターばかりで楽しむことができた。
最後の1人に関してはアナル開発されてそうな声だったのは鮮明に覚えている。

しかし、それでもずっと頭にあったのは彼女、夜桜たま=B

気がつけば1ヶ月―。

彼女の配信を見るために仕事をさっさと終わらせて、ボロボロになりながら家に帰り、服を脱ぎ捨て、飯も食わず風呂にも入らず、PCの電源を入れ、無表情なディスプレイが光を放つ。
息を落ちかせながら生放送の待機をしている時、こう感じる。

「ああ、俺は彼女に全てを狂わされていたんだ」、と。

愛してるよ、たま。

これからもずっとマシュマロ送るからね。