田舎のじいちゃんの家に遊びに行って従兄弟と遊んでたらさ、田んぼの方で立ってる人みたいなのがいたんだ
その日探検ごっこしててちょうど従兄弟が望遠鏡持ってたから覗いたんだよ。そしたら急に
「19歳声高め!19歳声高め!19歳声高め!19歳声高め!」
って叫び出して倒れてさ、畑仕事してたじいちゃんが走ってきて
「見たんか!シオの顔を見たんか!!」
って怒って、俺は見てないって言ったんだ
直ぐに近所の神社から金髪の巫女さんが来てなんか服脱がせて俺の背中に絵を描いてさもう帰れって言われた
じいちゃんが軽トラに乗せてそのまま俺の家まで何時間もかけて走ってくれたんだけど、途中でトイレに寄って車に乗る時、太ったおばさんが走ってきたんだ
何だか怖くなって俺が泣いたらじいちゃんが慌てて車出して助かった
「ちりえが悪い!」
っておばさん叫んで怖かったんだけど隣のじいちゃんはほっとした顔で
「お前はもう大丈夫だ。アイツはもうお前が隣にいても見つけられん」
って言って。安心してまた泣いた
でも家に着いてから従兄弟のことが気になってじいちゃんに聞いたんだ
「アイツはもう駄目だ。あの顔を見てしまった。もうシオシンになった」
って、それっきり何も教えてくれなかった
今でも毎年じいちゃんの家に行くし巫女さんにも挨拶しに行く
でも従兄弟は、みったはいなくなった
あのシオってやつに連れていかれたんだと思う
オチもなくて申し訳ないけどこれが俺の怖い話だ