ある日、手紙が届いた。
「あなたは第二次定額給付金(十万円)の支給対象に選ばれました。受給の条件は戌神ころねとビンタ合戦をして勝利することです。」

勝負の日は一週間後、俺は万全を期すためにモーリーで獲ったマリン船長のクッション相手にビンタの研鑽を積んだ。
約束の日を迎える頃には、クッションは綿の塊と化していた。
まるで角巻わためのように。

勝負の地には腕を組んだ戌神ころねが仁王立ちしていた。
初手は俺のようだ。
一発で決める勢いで渾身のビンタを振り抜く。

ゴッ・・・

軽快な音を立てて振り抜かれる筈だったビンタは重い音を立てて止まった。
まるで大木を張ったような感覚。
恐る恐る視線を上げると、俺の掌を振り払ったころねがニコニコ笑って手を振り上げていた。

🐶「おらよ!」

スパァーーン!

一瞬視界がブラックアウトし、膝がガクガクと踊る。
三半規管が狂わされ吐き気もする。
───勝てない。

敗北を悟った俺はころねに手心を求め、限りなく優しいビンタを放つ。
この優しさが自分に返ってくることを祈って。

ペチン

🐶「は?」

一瞬ではあったが、不快感を露にするころね。
すぐ笑顔に戻り、右手を天高く挙げる。
ころねの僧帽筋が肥大化しているのが目に映り、恐怖で俺の頭髪は抜け落ちた。

🐶「ウヒャヒャヒャ!アサーシン!!」

ズギュゥゥーーーン!!

俺は激しく後方に吹き飛ばされ、全身の穴という穴から血を吹き出して絶命した。

🐶「ゆびゆびー!」

楽しそうに俺の亡骸から指を切り取るころね。

俺の亡骸は血が抜け落ちてフニャフニャになり、禿げあがった無惨な姿となった。
一説によると、この凄惨な死骸を見てインスピレーションを得たころねが創造したキャラクターが「リスナーさん」だという。
そう、次のリスナーさんはあなたかもしれないのだ。

END3 リスナーさん3D御披露目

ヒント:ぼたんのクッションでビンタの練習をすると・・・?