ミグはリズナーが自信満々に予言したようなクラッシュはしなかった。その代わり、乾いた川底に埃と小石の雲を巻き起こしながら
ギリギリでダイブから引き起こした。ミグは川底から5フィートの高さを飛んでおり、F-86の少し上向きの銃で撃つには低過ぎた。
しかし、リズナーは追跡をやめるには深追いしすぎていた。彼はオクラホマの空でF-51で飛んだ格闘戦訓練を全く無駄にするつもりは
なかった。ついに彼は強敵…彼がこれまで学んだ全ての技術を引き出さなければならないようなパイロット…に出会ったのだ。リズナー
は究極のドッグファイトを開始した。この時点で、リズナーはそのミグを撃墜できなかったが、少なくとも敵をじっくり観察する事が
できた。彼は自分のF-86をMiG-15に並行するように操縦した。翼端が触れ合わんばかりまで接近した時、リズナーは開いているコック
ピットを除きこんだ。彼には、パイロットの目も、ヘルメットの皮の縫い目も見る事ができた。リズナーは、そのパイロットの酸素
マスクが無くなっている事に気づいた。それは彼がキャノピーを吹き飛ばした時に吸い出されてしまったのだ。ミグパイロットは
リズナーを睨み返し、拳をあげて挑発した。