APEX LEGENDSのガチ大会、かなちーくずで迎えたCRカップ本戦
やらおんに暴言のイチャモンを付けられ、試合も勢いを見せず惨敗だった
コメント欄に響くファンのため息、どこからか聞こえる「アペは引退だな」の声
無言で配信終了し始めるメンバー達の中、にじさんじの配信者葛葉は独り椅子で泣いていた
Twitchで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のかなちーくずで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」葛葉は悔し涙を流し続けた

どれくらい経ったろうか、葛葉ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って中華ソシャゲの案件配信しなきゃな・・・」葛葉は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、葛葉はふと気付いた
「あれ・・・? リスナーがいる・・・?」
椅子から立ち上がった葛葉が目にしたのは、欄外まで埋めつくさんばかりのTwitchリスナーだった
見切れそうなほどにアライグマのスタンプが押され、地鳴りのようにリスナーの「そに3!!」コールが響いていた
どういうことか分からずに呆然とするそにろじの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた

「ソニック、第3回CRカップだ、早く行くぞ」声の方に振り返ったそにろじは目を疑った
「ス・・スタンミ?」「なんだそにろじ、居眠りでもしてたのか?」
「KA・・・KAKU!?」  「なんだそにろじ、勝手にKAKUを引退させやがって」
「しゃるる・・・」  そにろじは半分パニックになりながら目の前のレジェンドピック画面を見た

AIIEXCEED  SUTANMI 00KaKU00

暫時、唖然としていたそにろじだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
欲しい物リストでリスナーから駄菓子を受け取り、雄叫びを上げるそにろじ、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、椅子で冷たくなっているそにろじが発見され、象先輩とかべおは病院内で静かに息を引き取った