???「もう演じなくていいニダ…ありのままの自分でいられるニダ…」
くたびれたカーディガンを脱ぎ捨て、ベロアのジャケットに袖を通した男は、まだ日の高い六本木の街に繰り出した。
薄く微笑みを浮かべ、足取り軽く街を行く男の向かう先も、彼の名前も、知るものはない。それはきっと、彼自身でさえも。(完)