俺は本屋で働いてるんだが今日は塩信の客が来たよ
中年の男で、たまーじゃんを一点お取り寄せお願いします、だってよ
注文票を書いていたら、その男は独り語りだした
彼女は今謂れのない罪を着せられている、少しでも力になってあげたいんだ、ってね
店員の立場では何も言えず、そうですか、きっと力になられますよ、とだけ答えた
ありがとう、と言って去っていく彼の笑顔が突き刺さった
塩のしたことはしたこととして、それでも傍にいてくれる存在が今の塩には必要なんだろうな
もちろんその人は俺でも彼でもないし、もっと言えば塩には誰もいないんだろう
そのことを思うと少し悲しくなった
というのはぜんぶ嘘なんだけど