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過去の虚偽事項公表罪の事例
まず、過去の虚偽事項公表罪での刑事事件の事例を見てみよう。

処罰された事例として、1992年の参院選愛知選挙区で当選した新間正次議員(当時民社党)が、虚偽事項公表罪で起訴され、禁錮6月、執行猶予4年の判決が確定、
失職したケースがある。

この事件で問題にされた「虚偽事項公表」は、(1)選挙公報等で、入学していない「明治大」を「中退」と公表した行為、
(2)政談演説会において、約700名の聴衆に対し、
その事実がないのに「中学生当時公費の留学生に選ばれ、スイスで半年間ボランティアの勉強をした」旨演説した行為の二つであったが、
(2)については、名古屋高裁判決は、

公職選挙法235条1項について、「選挙人が誰に投票すべきかを公正に判断し得るためには、
候補者について正しい判断資料が提供されることが必要」との趣旨に出ているから、
ここでいう経歴とは「候補者が過去に経験した事項であって、選挙人の投票に関する公正な判断に影響を及ぼす可能性のあるものをいう」とした上で、
被告人の演説内容は、「極めて異例の経験であり、高い社会的評価を受ける候補者の行動歴、体験というべきもので、
福祉政策の重視を訴える候補者である被告人の実績、能力などを有権者に強く印象づけるものであり、選挙人の公正な判断に影響を及ぼす可能性がある」から、右経歴に該当する

旨判示し、最高裁はその判断を是認した。