王とはな、誰よりも強欲に、誰よりも豪笑し、誰よりも激怒する、清濁含めてヒトの臨界を極めたるもの。
そう在るからこそ臣下は王を羨望し、王に魅せられる。
一人一人の民草の心に、“我もまた王たらん”と憧憬の灯が燈る。

貴様は臣下を“救う”ばかりで、“導くこと”をしなかった。王の欲の形も示さなかった。

道を見失った臣下を捨て置き、ただ一人で澄まし顔のまま小奇麗な理想とやらを思い焦がれていただけよ。