ストーカー規制法によれば、ストーカーとは「同一の者に対し、つきまとい等を反復してすること」
と定義され、「つきまとい等」の内容については、つきまとい、待ち伏せ、見張り、押し掛け、うろつき、面会・交際の強要、
乱暴な言動、無言電話、連続電話、汚物などの送付、名誉の毀損、性的羞恥心を害する行為などが含まれている。


三鷹ストーカー事件(2013)
東京都三鷹市で、男性が SNS を通じて知り合ったJKを刺殺。リベンジポルノも問題となり、
リベンジポルノ被害防止法制定のきっかけとなった。

【結果】
懲役 22年確定



ストーカー規制法の目的は、ストーカー行為によって相手の身体への危害が及ぶのを防止することはもちろん、
不安を抱かせること、および自由や名誉に対する害を加えることを防止することである。
つまり、ストーカー被害には大きく分けて、1)身体的被害、2)心理的被害、3)社会的被害の3種類があるといえる。
中でも、最も深刻な被害をもたらし、社会に不安を喚起するのが身体的被害であるが、
程度の差こそあれストーカー犯のおよそ1/3は何らかの暴力をふるうとされている


[ストーカー犯の特徴]
それでは、警察庁(2016)の統計を元に、加害者の特徴をデータから見ていこう。
性別は男性が圧倒的に多く、85.7% を占めている。

動機については、「好意の感情」がほとんどで、約70% を占めている。
次いで多いのは「好意が満たされず怨恨の感情」を抱いたというもので、約 20% である。
つまり、その事案の性格上「好意の感情」に基づくものが9割を占めているということになる。
海外の研究でも同様に、「復讐」、「怒り」、「恋愛感情」、「性的欲求」、「攻撃」などに分類されている。



そのほとんどは元夫婦や恋人関係など、きわめて近い関係の中で生じるものであるが、一方的な恋愛感情や
好意を募らせて、直接的な関係のない相手や有名人などを対象とするものもある。
ここでまず留意すべきことは、ストーカーが増えているとはいっても、数多いストーカー事案の中には、
単に無視していれば自然に収まるものが多いという事実である。
こうしたケースは、逆に何か対処をするとエスカレートしたり、その対処に対して反感を抱いてこじれたりするため、
無視するのが最適である場合が少なくない。
その一方で、適切な対処を取らないと最悪の事態に至ってしまうケースも存在する。
したがって、これらをどのように見分けるかが一番重要な点である。