>>382
EVO 2017前夜
ホテルの一室で日本勢が明日に備えて練習に励んでいる一方で、日本が誇るスマブラプロにえとのはカジノにいた。
スポンサーのDNGから毎月支給される額があまりにも少なく日々の食い扶持にすら困っていた彼は、ここで一山当てようと考えたのである。

にえとのの選んだゲームは「ブラックジャック」。
カジノのゲームの中で特に戦略性が高く、理論派スマブラーの彼に向いていると判断したためである。
その目論見は当たり、彼のコインは瞬く間に増えていった。
現金に換算するとこれまでDNGから受け取った額の30億倍に相当する量である。

テーブルから離れ、換金コーナーに向かおうとするにえとの。
その時彼の脳裏に一つの考えがよぎった。
もし、このコインを全て賭け、勝ったら、その支払いは現金にして1億・・・!
スマブラ王者ZeRoがこれまで得た賞金額を上回るカネ・・・!
負ければ全て無になる。普段の小心者な彼ではとても取りに行けないリスク。
しかし今の彼には目前の大量のコインに裏打ちされた自信があった。

ディーラーの方へ向き直し、にえとのは全てのコインを差し出した。
「ゲーム続行だ・・・!」

数え終わると同時ににえとのの体中からドッと汗が噴き出る。
間違いではないかと何度も数え直す。
しかし何度数えてもその合計は21。
このゲームにおける最高役である。

「どうしますか?」
ディーラーが選択を尋ねる。
何も迷うことは無い。
スタンド(勝負)するだけで、その瞬間に1億が彼の手に舞い降りるのだ。
にえとのは額を伝う汗をぬぐい、勝利を確定する一言を発しようとした。

「スタ・・・んあ"ぁ"ぁ"ぁ"っぁあぁっっ」
突然、艶めかしい声を漏らすにえとの。
彼は借り入れたカジノの資金を身体で返済すると約束してしまった。
よりにもよってあばだんごと・・・。
彼の前立腺にはリモートコントロールで振動するローターが。

「ヒット(追加)ですか?スタンド(勝負)ですか?」
選択を迫るディーラー。
「(言わなくては・・・。『スタンド』と言って1億を手にしなくては・・・!)」
「ス・・・ス・・・」

「んヒィィィィィィィィィィィっっっ????????」
「ヒット(追加)ですね。では1枚どうぞ。」

新しいカードが配られる。
最高の役は、途端にブタと化した。

「やはりアメリカンサイズのローターは強力・・・」
小声で呟く覆面ディーラー。
その口角は上がっていた。