ばあちゃるが引退してからはや半年、世間は彼の存在を忘れかけていた。
彼は一体今何処にいるのだろうか、何をしているのだろうか、そう考える者も姿を消してきたある日、突如彼のチャンネルに生放送の予約がされた。

ほとぼりが冷めたから?何か告知があるから?様々な物議が交わされたが結局放送日まで詳細が発表されることは無かった。

生放送のタイトルは「あれから半年が経ちました…」
歓喜、あの復活記念のタイトルを引用したのだ。
これはばあちゃる再起動か?待ち侘びていたファンやウンチは固唾を飲みながら始まる瞬間をただ待ち続けた。

開始時間が来た。過ぎた。5分経った。コメント欄は開始を催促するコメントでさぞや溢れているのだろう。
いやしかし馬組は調教されていた。遅刻の常習犯であるばあちゃるを追っていたのだ、当然これぐらいの遅延など慣れている。
そして10分が過ぎようとしたその時、聞き慣れた音楽が流れ始めた。

ああ、この音楽、ようやく戻ってきたんだな…
多くの馬組が安堵と共に深く息を吐いただろう。

「はーいはいっ、ッンはいっ!世界初だアッん性バーチャルYouTuberのばあちゃるですハイハイハイハインンッ」

そこに映し出されたのは見慣れた馬面、しかし声が可笑しい。久し振りだから上ずっているのだろうか?

「いやーしかし本当に久しぶりっすね、そろそろばあちゃるくんも動き出さなきゃなーってことでしてね、アッチョッイマイレチャン”ン”ン”ン”ン”ン”ン”ン”ン”♡♡♡♡♡♡♡♡♡」ガタッ

突然ばあちゃるが倒れ込んだ、とてつもない唸り声と共に。

「待って待っておれおれ今始まったばかりアギッ?!ちょ、まっでぇ!だめだって!」

白い背景のみが映し出されている映像に、ばあちゃるの嬌声が響く。
コメント欄に目をやると、どうやら他の馬組も気が付いたらしい。
【現在進行系でばあちゃるが犯されている】ということに。

唖然とした。半年ぶりに放送したと思ったら画面の向こうで愛し合っていやがる。
俺は怒った。騙されたような、幻滅したような、モヤモヤが心を支配する。
だがちんぽは正直だ。こんな心情お構い無しに我慢汁が垂れ流れてきている。
いや、正直なのはちんぽだけではない。どうやら俺は無意識の内に生まれた時の姿に戻っていたらしい。

俺は馬並みになったちんぽを扱いた。泣いた。いっぱい出た。
俺は何故泣いているのだろうか。悲しい?情けない?許せない?
原因不明の涙はちんぽから地面へと流れ落ちる。箱の中ではあいも変わらず愛した馬が犯されていた。