サブカルチャーはあくまでもサブだ。
メインにはなれない存在。日陰の存在。
わたくしはその事を誰よりも理解している。
1年前から理解していた。
1年前、群青の空、雲の向こうに見たガラスの天井。その天井は今、触れることができるほどの距離にある。
ーーーーわたくし1人じゃ無理だろうな。
そっと触れた指先に刺さるような冷たさを感じた。あまりにも無慈悲な冷たさ。不条理。でも真理。
1年前のわたくしはこの天井に衝突して死ぬ覚悟をしながら過ごしていた。
いつ来るかは分からないが、近いうちに必ず来る終わり。
ちっぽけなわたくしはその終わりを迎える覚悟だけを持って配信を始めた。
1人でにじさんじの看板を背負って歩いた目まぐるしい日々。
看板を持ったままわたくしは死ぬんだ。
恐怖に足が竦む。配信開始を押す指が震えた。夜が怖かった。
でも、わたくしは見た。ガラスの天井の向こう、夜空いっぱいに輝く月を。
月に見惚れた兎はもっと高く飛びたいと願った。
今、わたくしの目の前にガラスの天井がある。でもわたくし1人じゃない。
楓ちゃんもいる。ゲームで活躍している子もいる。
わたくしはサブカルチャーでもにじさんじプロジェクトならメインカルチャーになれる。
ガラス越しに見えるメインカルチャーの世界にわたくしを届けることができる。
わたくしは!!!にじさんじプロジェクト所属ライバー月ノ美兎!!