倉庫ばかりが連なる週末の港湾地区に平日のような人気はない――――。
そこに停められた黒塗りの型落ち高級車(えげつない改造済み)が遠目にも分かるほど不自然に
揺れ続けている

ふいに揺れが止まる
れむっふの上から身を起こした竹パイペンが運転席に戻り、助手席のれむっふもシートを起こして
乱れた衣服を正し始める

エンジンを始動させ、窓を開けると情事の後の一服とばかりにパーラメントをくゆらせる竹パイペン
喫煙者特有の外気導入で車内に立ち込めていた生々しいメスの匂いをひとしきり車外に排出して
おもむろに口を開く
「アタシがムショ入りする羽目になった栃木の事故さぁ……民事の慰謝料まだ払ってないんだよね」

竹パイペンの手がれむっふの膝に置かれ、スカートの裾をめくり上げながら太ももの内側をさする
「アンタ本当いいカラダしてるし、そんな金くらい『パパちゃ』に頼めばカンタンに工面できんでしょ?」
思わず顔を上げて竹パイペンの横顔を見返すれむっふ
口角を吊り上げた笑顔のままでふうーっと濃い煙を吐きながら横目でれむっふを見やる竹パイペン
(竹お姉ちゃんは交通刑務所で変わっちゃったれむ……)
竹パイペンの手によるそれ以上の侵入を阻むかのようにスカートの上に押し付けられた手が震える