「がぶがぶ〜♪」

ボクはいつものように、にじさんじのライバーとしてゲーム配信をしていた。今日のゲームはカニバリズムを題材とした猟奇シナリオノベルだ。
順調な配信だった。残虐なシナリオの導入と合わせたボクのリョナ演技がリスナーを沸かせ滑り出しは上々、そのままシナリオも進み主人公が食われるかという佳境に入った時。突然ボクの同僚である童田明治が部屋に勢いよく入ってきた。
彼女はそのままの勢いで体を低く落としボクに狙いを定めたかと思うと、一瞬の後飛びかかってきた。まさに肉食獣の狩猟のような強襲だった。そのまま押し倒し馬乗りになると、彼女はボクの首元に鋭利な犬歯を突き立てた。

「明治ちゃん、何して、あ、がッ」

鋏のような犬歯がぎちぎちと首の皮膚を裂き、そのまま下の肉をみちりと千切っていく。焼け付くような痛みが脳を支配し、思考が苦痛によってぐちゃぐちゃにかき混ぜられる。
そしてそのまま、彼女の臼歯と強靭な顎は容易くボクの頸椎を粉砕した。バキリと大きな音が響いたかと思うと、神経が寸断されたのか体の感覚が部分的に散逸する。

彼女がようやく首元から口を離した時には、ボクは痙攣しながら血液を垂れ流すしかなかった。こうなると不老不死の我が身が恨めしい。

ボクが動けなくなった事を確認すると、彼女はニコニコと笑顔を浮かべ、先ほどの要領でボクのお腹にがぶりと牙を突き立てる。
苦痛による灼熱と大量出血による寒気という矛盾した感覚に吐き気が止まらない。そんな事情など露知らず彼女はボクのお腹の中に顔を埋め、中身を子供が砂場で遊ぶかのようにかき混ぜた。

「グ、っ、ヒグッ、アアあッアッ!」

獣のような絶叫がボクの口から迸る。「めいがいらないから」何事かを呟きながらブチブチと管を引き千切り、無造作に吐き捨てて行く。
「がぶがぶ〜♪」お目当ての物を見つけたのか、上機嫌のまま、ボクの内臓か何かをぐちゃぐちゃと音を立てながら捕食していた。

「ぁく、ゃて、いじー、ち、ひゃべ、な、で」

彼女に食べないで懇願するも、もはや舌の回らなくなったボクの言葉では伝わらなかったらしく「何言ってるかめいわかんない!」とかぶりを振っていた。
もはやボクに出来る事は彼女の食事が終わるか、早いところ一度死ぬかを期待するぐらいだった。

後に蘇生して放送事故となったアーカイブを見ると、迫真のわらべだくどう寸劇だと多数の高評価と共に、内容が残酷すぎるとダンクされていた。ボクはやるせない気持ちに襲われ、うなだれるしかなかった。