2019-02-08 18:50:54
鬼と福と馬越

そういえば2月3日は節分だった。
馬越は完全に忘れていた。
この前バイト先の店長がなぜか豆を一袋くれて、今それを食べていてふと思い出した。

豆を撒かなくては。
思い立ったが吉日の馬越。
今すぐに家にいる鬼を追い出し、福を招かなくてはならない。
しかし、手元の袋には豆があと6粒くらいしか残っていないし、家が豆だらけになるのも嫌だ。

寝転んだときとかに背中の下に豆があって、ゴリッとなったことが何度かある。

それに何より、豆は撒いてしまうと食べれなくなるからもったいない。
美味しいのに食べれなくなるなんて嫌だ。
こう思うと豆まきは嫌なことばかりだ。

だんだんやりたくなくなってきた。

 
それに、そもそもだ。馬越は去年も豆まきをしたはずではないか。
去年、鬼を家から追い出して福を招き入れているはずなのに、
なぜ今はまた家の中に鬼がいて、福は出かけてしまっているのか。

その原因を考えることにした。

まず、すぐに出かけてしまう福についてだが、福は縛られたくないのではないだろうか。

馬越もその気持ちはよく分かる。

自分が世界に飛び出したいと思っているときに「馬越は内、馬越は内」と言われるとすごく嫌な気持ちになるだろう。
馬越が実家を出るとき、馬越の家族は快く送り出してくれた。
同じことを馬越もすべきではないだろうか。

そして鬼。

毎年のようにこの時期になると「鬼は外。鬼は外」と寒空の下に追い出される鬼。

とてもかわいそうだ。

それでも鬼は必ず馬越の家に帰ってきてくれていたのだ。それほど馬越のことが好きなのだ。

今まで馬越は鬼の気持ちを考えていなかった。

本当に酷いことをしたと思う。申し訳ない。

馬越は決めた。

もう豆まきはしない。

世界に羽ばたく福は心から応援し、馬越と共にいてくれる鬼にも馬越の愛情で返したい。

それが馬越の節分、節分オブウマコシだ。

明日は雪になる。

鬼は家でゆっくりし、福はいつでも羽を休めにきてくれればいいなと思う。イェア。

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