英・欧州連合(EU)離脱に関する不透明感により、世界で6番目に富んだ国である英国が窮地に陥るとの見方があるかもしれない。だが、英国が貧しく、機能しない国であるかのような見方は事実に反している。
英デイリーメール紙が、コラムニストであるアレックス・ブルマー氏の見解を伝えている。

 英失業率は40年ぶりの水準4%まで低下。雇用不足で賃金は3.4%(前年比)上昇した。所得の伸びが消費を拡大。税収の伸びを誘い、財政赤字の大幅な減少に寄与している。

 ユーロ圏やEUの経済が混乱し、不況に陥る可能性がある一方、英国経済は好調。フランスで黄色いベスト運動で死者を出す事態となるなかでも、英国はブレグジットの混乱はあるものの、
治安面で周辺国よりはるかに楽観的な状態にある。政治面でネガティブな状況に置かれているとはいえ、英国の繁栄が脅かす要因にはなっていない。

 銀行セクターが不安定な伊・ギリシャのような国々と異なり、英銀は貸出可能な準備金が豊富。医療・メディア・金融技術・宇宙航空産業などにおいて、英国は世界のリーダーであり、最高峰の企業が集まっている。
 オックスフォード、ケンブリッジの優れた研究環境とロンドンの黄金のトライアングルといえる場所に、世界のトップ6の製薬会社のうちの2社、アストラゼネカとグラクソスミスクラインが置かれている背景となっている。
英国が、欧州のどの国の海外直接投資にとっても最も成功した場所となっていることに不思議はない。
 アカデミー賞に多くノミネートされ、国内生産高(GDP)の10%を占める映画産業もその一部。米シリコンバレーの巨大ハイテク企業も、米投資銀行と同様に、欧州の拠点設立にはロンドンがふさわしいとみている