ヒカキンは家に帰って寝た。そして、夢を見た。



少年に戻ったヒカキンは田舎の川でイワナをつかんでいた。

「水域が上がったらあぶないよー。」

死んだおばあちゃんが川のむこうから少年を見ている。

イワナが少年の手の中で暴れる。
片手でにぎれない大きさの魚を
ちゃんとにぎれるように練習する。
ヒカキンがちゃんとイワナを握れるようになると。
ヒカキンのおばあちゃんは笑って光の中へと消えていった。




ヒカキンは目を覚ました。
手の中であばれる魚の感覚はリアルに残っていた。
もう外は夜だった。昼夜逆転していた。
しかし六本木は夜の街なので、ヒカキンは不便していなかった。