HERO GADORO 

小さな頃見た夢は全て大きくなり消えた
真っ当な人生を歩んで欲しいと願う母の言葉に頷いた
あの日の俺はどんな思いで嘘を付いたのか覚えていない
正直に喋ることよりも嘘を付くことの方が多かった
出来もしないことを散々口にしては価値がないと途中で必ず放棄した
どれだけの可能を不可能にしてきたのか分からない
今ではもう何が嘘なのかすらも分からなくなった

ダメな奴だと思って居た親父の背中がやけに大きく見えた
気付けば親父よりもダメな自分がいた
大好きだった姉が結婚し祝いの席についた 相手の男はどうにもぱっとしねぇ
それでもしあわせそうに笑う二人の顔を見て胸がつまる思いだった
あんな男の何処が良いのかと言外で愚痴るが少なくとも俺よりはマシかと蔑んだ
飲めない酒を浴びるように飲んだ 守らなきゃいけねぇ母に守られて会場を後にした
親父はなさけねぇ奴だと笑う 何気ない一言に酷くきづついた

編み出す言葉は次々出てくるけれど 何を言っても心に響かない
きっと俺は何がを言っているようで何も言っていないんだろうな
無に近い言葉とも言えない音をはき続けるだけだけど
それでもついてきてくれる奴らがいた 大それた事を言うのはこっぱずかしいが
ずっと変らず続けてきたもんがひとつだけある
マイクに吐き付けてきた想いと音は今に花を咲かせるときがくる