出会い
 入学式の日に東陽町駅のホームに降り立つ深川高校の生徒達。真新しい制服に身を包み今日から始まる高校生活に胸踊らせている。その中に一人だけ浮かない顔をした女子高生が居た。
彼女の名前は哲子。彼女が浮かない顔をしている理由わけは数日前に遡る。
 「哲子、一生のお願いだ頼む」
 「え〜やだよぅ」実家で父親に土下座されていた。彼女の家は高田馬場でブルセラショップを営んでいる。
ブルセラショップは女子高生から制服や体操着や下着を買い取りそれをマニア向けに販売するお店である。ところが規制が厳しくなり店の売上も減少。
そこでオヤジは娘に土下座しているのだ。
 「哲子、新しい学校で友達に制服や体操着や下着を売りに来るようにお願いしてくれ」
 「そんなのありえないでしょう〜。何のために私が同じ中学出身者が居ない高校に行くと思ってるのよ」実家がブルセラショップだと知られたくない為だ。
 「そんなこと言うなよ〜哲子〜冷たいぞ〜」男泣きしながら哲子の脚にすがりつく父親。哲子はとても情けない気分になると同時に自分がなんとかしてやりたいとも思うのであった。
 「はいはい、一応それとなくちょっとだけこなかけてみるかもしれないわよ」お父ちゃんの表情がパッとささいでりあ〜。
 「絶対だぞ」
 「期待しないでよ」