栄養ドリンク剤「リポビタンD」や風邪薬「パブロン」などで知られる大衆薬最大手、大正製薬ホールディングス(HD)の大幅な人員削減が話題になっている。
同社は5月に早期退職優遇制度の実施を発表しており、8月末にその結果を公表した。応募は943名。
10年以上勤務、40歳以上の従業員約3000名が対象で、そのおよそ3割が手を挙げた計算になる。
中堅として現場の中核を担うべき40歳以上の社員が一気に3割も抜けてしまうことになる。
会社側は割り増し退職金と再就職支援費用として特別損失122億円を計上するが、1人当たりの費用は約1290万円。
2000万円以上の“高額”な割り増し退職金が珍しくない製薬業界にあって、決して手厚いわけではない。