tesseract-ocrの認識率を下げないための工夫

tesseract-ocrで検索すると、認識率を上げるための学習ファイルの作り方を指南したサイトが
それなりにヒットしますが、やはり自炊を目的とした日本語縦書き300ページ程度をOCRするため
の指南役サイトは見たことがありません。仕方なく自分で試行錯誤した結果、

1.スキャンする時に解像度300dpi以上の.tiff形式で行う

※当方の環境はlinux上でtesseract-ocr3.03と3.04を試しています。

構造上ノイズだらけのjpegだと肉眼には優しくてもソフトウェアにとってはそうではないみたい
で、当初オフィス用複合機のPDFでスキャンしてjpegに変換して読み込ませてみたのですが、そ
の結果は惨憺たるものでした。

所詮はフリーソフトかとその時は思いましたが、ふと.tiffでスキャンしてOCRをかけたところ、
認識率が飛躍的に向上しました。

ちなみに.tiffには拡張子が同じでも複数規格があり、
FujiXeroxの複合機でスキャンする=CCITT Bilevel Encodings G4 FAX T.6
リコーの複合機でスキャンする=CCITT Bilevel Encodings G3 FAX T.4
という圧縮がかかった.tiffファイルが得られます。

どちらも黒白二値で圧縮された形式なので、ページ一枚がjpegだと256KB程度がtiff-G4だと
25.6KB程度、tiff-G3だとその四割増し程度になりますが、tiff同士の認識率に違いはありませ
んでした。

なお他形式やG3からG4への変換は、IrvanVeiwとかLinuxだとImageMagickで一括変換できます
が、元がjpegからだと失われた情報が戻らないので認識率は下がります。