マクロは8086CPUのメモリアクセスの方式とVZのメモリマッピング構造に相応して書かれているものがある。
そこでは、VZの動作時のメモリマッピングを辿ってテキストデータを回収したり、変数の値を求めたり、
メモリを操作したり、マクロの実行ポインタをジャンプしている。

32bitのアセンブラであれコンパイラであれ、VZマクロ言語の構文を完全に実現したとしても、
上に書いたようなマクロ記述に対応できるだけのつまりセグメントとオフセットを使ったメモリアクセス・16bitVZが持っていたメモリマッピングとの差異を埋める機構を内蔵しない限り、有用とされたマクロの動作が期待できない。
マクロの中に記述された16bitのインラインアセンブラとまの互換性を実現しなくてはならない。
32bitないし64bitコマンドラインの実行結果をconsoleというテキストキャンパスに取り込込む機能もなくてはならない。

それらが全部実現、マクロメモリ空間の拡大と長いコマンドライン記述が付け加われば、夢の環境が実現できるだろう。
さらに、変数名や関数名ジャンプ用のラベルも素朴な文字数制限を越えて、値の範囲も長さ拡大されれば、
自由度は飛躍的に大きいものとなる。
記号の羅列のようなVZのマクロ言語だが、圧倒的に短い時間でマクロをでっち上げることができる。
それが、更に、可読性の良いものになろう。

だが、現実のVZ Editorは、マクロ言語のために16bitCPUが要求するメモリマッピング作法に則って、
アセンブラでその実行時メモリ配置・内部構造が作り出されている。
単に、32bitないしは64bitにアセンブラコードを書き直すだけでは済まない。