母がコツコツ貯めていたらしい居酒屋の開店資金をほぼ使い切ってしまった
タンスの奥に置いていた分を使っているんだけど
抜くたびに見た目が100万のメモ帳に帯付け直して
それを本物の下に積み重ねている
意外とバレないもんだな
300ちょっとあったはずがもうあと10数万ほどしかなかった
これを持って逃亡するかバレるまで待つか
まあバレたところで逃亡するんだし10数万持って逃げた方が楽だし得か
パチスロで300万も勝てるわけがない
そんなに勝てるならこんなに負けていない
俺をパチスロに出会うような人生にした母が悪い
いい大学に行っていい会社に入っていい嫁がいたらこんなものに出会わなかった
孤独な人生いつも癒してくれるのはパチスロだった
だったというか今もパチスロしかない
愛が足りなかった
パチスロを愛することしかできなかった
箱を積んでいるときの達成感、優越感
そんなものパチスロ以外で俺の人生で感じたことはなかった
勉強も仕事もできない俺でもパチスロの解析はスラスラ頭に入った
面倒臭がりで無頓着な俺でも早起きして並んだり必死にいい台を探せた
これからも打ち続けてしまうだろうし打つことしか頭にない