ヘイトに名誉毀損罪初適用 在特会元幹部を在宅起訴 朝鮮学校への差別発言

 拡声器を使って朝鮮学校の社会的な評価をおとしめる発言をしたとして、
京都地検が在日特権を許さない市民の会(在特会)の西村斉元幹部(49)
=京都市右京区=を名誉毀損罪で在宅起訴していたことが23日、分かった。20日付。
学校側の弁護団によると、ヘイトスピーチ(憎悪表現)を巡る刑事事件で
名誉毀損罪が適用されるのは初。

 西村被告は23日、取材に「事実に基づいて発言したので起訴はおかしい」と話している。

 京都朝鮮学園が昨年6月、西村被告の発言はヘイトスピーチにあたるとして
京都府警に告訴、その後地検が任意で捜査していた。

 告訴状によると、昨年4月23日夕方、
京都市南区の元京都朝鮮第一初級学校付近の公園で拡声器を用い
「日本人を拉致するような学校はたたき出さなければなりません」などと繰り返し発言。
その様子をインターネット上にライブ配信し、同校の名誉を損なった、としていた。

 在特会幹部らは2009年にも同校に対しヘイトスピーチを繰り返し、
授業を妨害したとして、威力業務妨害などの罪で起訴され、有罪判決を受けた。
同事件を巡る民事訴訟では、在特会側に賠償を命じた判決が確定した。〔共同〕

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29730720T20C18A4AC8Z00/