10年以上続いた「壮絶な虐待」 祖母・母殺害の17歳
2015年2月9日21時41分
http://www.asahi.com/articles/ASH1Z6785H1ZIIPE02M.html?iref=comtop_6_01

 北海道南幌町の高校2年の三女(17)が昨年10月、就寝中の母親(当時47)と祖母(同71)を包丁で刺して殺害した事件。背景には三女が10年以上にわたり受けた激しい虐待があった。事件は防げなかったのか。
 殴る。ける。竹刀でたたく。火の付いたたばこを腕に押しつける。トイレを使わせず、風呂は夏でも週1回だけ。冬には庭に立たせて水をかける――。
 「壮絶な虐待」。三女の少年審判に提出された家裁調査官の報告書にはそう記されていたという。関係者によると、三女は主に祖母から虐待を受けていた。母親は育児放棄の傾向があり虐待もしていたという。
 
↑状況からして、鬼のような祖母や母親が日頃から娘(少女)に強い恨みや憎しみを抱き、
常に心の中で「殺してやりたい」「死んでほしい」と抱いていたことは、容易に想像
できる筈だ。特に、真冬の北海道で厳寒の夜に屋外に連れ出して、水をかければ肺炎
などの危険が大きく、最悪の場合心臓麻痺や凍傷で命にかかわることは、誰でも想像
できる。殴る蹴る、竹刀でたたく、トイレや風呂を使わせないなども、1歩間違えれば
少女が死ぬ危険は十分にある。これらを総合すると、日頃から殺してやりたいくらいの
強い恨みを持ち、連日命にかかわる恐れのある激しい虐待を繰り返していたのだから、
鬼祖母と鬼母が娘に対して日頃から殺意を持っていたことは、明らかだ。少女が包丁で
刺したことは重大だが、それ以上に肉親から10年間も命にかかわる激しい虐待をされて、
死ぬほど辛く苦しい少女時代を強いられていたことの方が、はるかに重大で悲惨だ。
人権どころか、10年間も命をも脅かされて、刑務所の何倍も地獄の生活を送り続けたの
だから、今朝のニュースで少女への刑事処分が回避されて、医療少年院保護観察処分と
なったことを知り、ちょっと救われた思いだ。