スマートウォッチで「血中酸素」を測る機能は、どこまで“使える”のか? 知っておくべき6つのこと

 この1年は「酸素」が大いに注目された。
 呼吸器系に大きなダメージをもたらすウイルスが蔓延し、「呼吸ができる」ということが多くの人にとって最大の関心事となっているからだ。
 それに加えて米西海岸に住んでいる人たちは、山火事の煙のせいで、空気を胸いっぱいに吸い込むことがさらに難しくなっている。

 こうした状況に対処すべく多くのテック企業が、血中酸素飽和度(血中酸素濃度)を測定できる機能を自社製品に組み込む動きを強化している。
 例えば、サムスンは血中酸素飽和度センサーを備えた「Galaxy Watch 3」を夏に発売し、9月にはアップルも「Apple Watch Series 6」で手首から血中酸素飽和度を測定できるようにしている。
 ガーミンとフィットビットは、同じようなパルスオキシメーター機能を備えた製品を以前から販売している。

1.血中酸素飽和度とは?

 酸素は、ヘモグロビンと呼ばれる赤血球の中のたんぱく質と結合して体内で運搬される。
 人が呼吸をすると、肺からの酸素が赤血球に取り込まれ、酸素をたくさん含んだ血液が心臓のポンプ作用によって全身に送り出される。
 この新鮮で酸素が豊富な血液が、脳から足のつま先まで全身を機能させ、健康を保つ役割を果たしている。

 パルスオキシメーターは赤血球によって全身に運ばれる酸素の量を測定し、その値をパーセンテージで示す。
 この値が酸素飽和度(SpO2)で、正常な値は95〜100パーセントだ。

 95パーセントを下回る値は血液循環の問題を示している可能性があるが、正常値は変動することもある。
 また、既往歴や測定機器の種類、場合によっては室内の光量の影響でSpO2が下がることもある(これについてはのちほど説明する)。

2.そもそも測定する必要があるのか?

 健康でも血中酸素飽和度を測定する必要があるのだろうか──。
 このような疑問をもつ人は、そもそも血中酸素飽和度を気にする必要がない可能性が高い。

 SpO2センサーをよく利用するのは、登山家、フリーダイヴァー、マラソン選手など、体内の酸素飽和度を低下させる可能性があるアクティヴィティを楽しむ人たちだ。
 こうした人々は、言ってみれば「酸素のヘヴィーユーザー」であり、それ以外の人たちはSpO2を頻繁にチェックする必要はない。

 「腕時計にSpO2モニターが必要かと言われれば、そんなことはありません」と、カナダのオンタリオ州にあるウォータールー大学でウェアラブル端末と医療技術を研究するプリニオ・モリタは言う。
 「腕時計にSpO2モニターが必要な人は、ヘヴィーユーザーに分類される人か、病気を患っている人だけです」

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

WIRED.jp 12/8(火) 12:18
https://news.yahoo.co.jp/articles/010f7c1f4baf9de500e1934b7485afe88ea7f95b