→4本の指を失った機械エンジニアが、サイボーグのような義手を自作
→手首の前後左右の動きに連動して4本の機械指が曲がったり開いたりする
→物をつかんだり空き缶を握りつぶしたりできる

Acme Works Fabの機械エンジニアであるイアン・デイビス氏は左手の4本の指が失われています。彼は左利きなので、なんとか指の機能を取り戻したいと考えていました。

デイビス氏はそのための技術を持っていたので、2019年の始めから義手を自分で作成し始めました。彼のyoutubeチャンネルでは、義手の機能が一歩ずつ前進していく様子を見ることができます。

現在では人間の指に近い動きが可能になっており、そのメタリックな外見からサイボーグ化したようにも見えます。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/08/FireShot-Capture-466-Another-update-on-my-partial-hand-prosthetic-now-with-splay-YouTu_-www.youtube.com_-e1597031447358.png

■義手を指1本から作成

デイビス氏の義手作成は指1本から始まりました。この時点ではプラスチック指1本が単調に動くだけですし、外部の付属品も安定していません。

続いてもう1本の指が追加され、物をつかめるようになりました。

チェーンによる動作形態が確立され4本の指すべてが用意されると、幅広い動きが可能になり、付属品も洗練されていきます。

そして物をつかめるだけでなく、十分な握力を持たせて空き缶を握りつぶすことさえできるようになりました。
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その後も機械指の機能は改良され続けており、最近ではつかむだけでなく、指と指の間を開く動きも可能になったようです。

■本物の指のように動くサイボーグハンド

指の動きは手首の動きと連動するようになっています。手首を前後に動かすことで4本の指も閉じたり開いたりするのです。
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また手首を左右に動かすことで指を広げたり閉じたりできるようになっています。

最新版では指のロックを選択的に解除することで、それぞれの指に異なる動きを持たせることが可能に。本物の指の動きに近づいていますね。

ちなみに装着も簡単であり、動画では15秒ほどで装着できています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/08/FireShot-Capture-450-Donning-my-hand.jpg

作られたサイボーグハンドは現在でも義手としての機能を十分に果たしていますが、更なる改良が予定されており、新しいグリップパターンや義手ソケットの作成方法も共有されています。

自らの指をたったひとりで作り上げてしまったデイビス氏。彼の熱意と探究心は、今後も多くの人々に励みを与えていくことでしょう。

義手作成のプロセスは、デイビス氏のyoutubeチャンネルにて公開されています。

https://www.youtube.com/channel/UCv1xxFkEiAdCVy6foEEUIvw/videos
https://nazology.net/archives/66341