宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8日、探査機「はやぶさ2」を2月19日にも小惑星「りゅうぐう」に着陸させると発表した。りゅうぐうの地表が岩だらけで、2018年10月下旬の着陸予定を延期していた。18年6月にりゅうぐう上空に到着して以来、着陸を試みるのは初めてとなる。

JAXAの久保田孝・研究総主幹は都内で記者会見し「2月18日の週(18〜24日)に最初の着陸作業に入りたい」と説明した。これまでのリハーサルを考えると、早ければ2月19日の着陸となる見込み。

候補地は2カ所で、それぞれ大きな岩にはさまれた12メートルと6メートルの隙間になる。今後、1カ所に絞る。当初は100メートル四方の平らな場所があるとみていたが、これまでの調査で表面には岩などがあり候補地は限られていた。

はやぶさ2は太陽電池を広げると幅が6メートルにもなる。りゅうぐうは地球から3億キロメートル離れ、着陸直前は自律制御に頼る。リスクを冒しての挑戦となる。

着陸では、機体の下から伸びる長さ1メートルの装置を地表に着け、舞い上がる岩石の回収を目指す。19年末にりゅうぐう周辺を離れるまでには、上空から金属弾を撃ち込んで地表を掘り返し、地中の岩石を採取する計画もある。岩石は20年末に地球に持ち帰る予定だ。

このほかJAXAは、りゅうぐう最大のクレーター(くぼ地)を「ウラシマ」、最大の岩を「オトヒメ」などと呼ぶ名称が国際天文学連合に認められたと発表した。

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日本経済新聞
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