0001しじみ ★
2018/12/18(火) 19:56:07.31ID:CAP_USER被災動物の包括的線量評価事業において、福島原発周辺地域で頭数調整のために捕殺されたニホンザル(被ばく群)と、比較として宮城県で捕獲されたニホンザル(非被ばく群)合わせて 95 頭について、血液または骨髄試料を採取して各成分を解析し、長期間の低線量率放射線被ばく影響を調査した。
捕獲時の骨格筋中の放射性セシウム濃度から内部被ばく線量率を、捕獲地点の土壌中放射性セシウム濃度から外部被ばく線量率を計算(注)し解析を行った。その結果、成獣の場合、血液中の白血球と血小板数ならびにこれらの血球の元となる骨髄中の骨髄系細胞と巨核球が、内部被ばく線量率と負の相関を示した。これはサルの内部被ばく線量率が高くなると造血機能が低下することを示唆している。
現在まで、野生ニホンザルに肉眼的に異常は認められない。長期間の低線量率放射線被ばくに対する生体の応答は、馴化や適応も考えられ、非常に複雑とされることから、今回の研究で示された血液・骨髄成分の将来的な変化、および長期低線量率の内部被ばくの影響を知るために、長い期間経過観察を続ける必要があるとしている。
注:被ばく群の野生ニホンザルでは、内部被ばく線量率が中央値 7.6μGy/日(最小1.9〜最大219μGy/日)、外部被ばく線量率が中央値13.9μGy/日(最小6.7〜最大35.1μGy/日)であった。
論文情報:【Scientific Reports】Haematological analysis of Japanese macaques (Macaca fuscata)in the area affected by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident
https://www.nature.com/articles/s41598-018-35104-0
https://pbs.twimg.com/media/Durx6fZV4AEV377.jpg
https://univ-journal.jp/24056/