京都府が「絶滅寸前種」に指定している植物ミズアオイがこの秋、東本願寺(京都市下京区)の庭園で花を咲かせた。園内整備のため池の泥をかき出す作業をしたところ、長い間、池の底で眠っていた種子が発芽したとみられる。

 花が咲いたのは、東本願寺の飛び地境内地「渉成(しょうせい)園」。庭園を管理している植彌(うえや)加藤造園(京都市)の庭師、阪上富男さん(51)らが9月下旬、池の隅で見慣れない花を見つけた。

 庭園ではふだん、生えてきた野草は処分するが、種類を調べたところ希少植物と判明したという。

 渉成園では2014年から10年かけて、約150年前の絵図に基づいて昔の姿を取り戻す保存修理事業を実施中。数十年ぶりに池の水を抜いて泥をさらう作業をしたところだった。この作業が、泥に埋まっていたミズアオイの種の発芽を促したと考えられるという。

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朝日新聞デジタル
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