マーガリンなどに含まれる「トランス脂肪酸」。
摂取し過ぎると悪玉コレステロールが増え、心臓病などのリスクが高まるとされ、使用を制限する国も出てきた。
日本では規制はないが、健康志向の高まりに伴い、食品・外食企業でトランス脂肪酸の使用を減らす動きが広がっている。

 明治、雪印メグミルク、J−オイルミルズは今春までに、
家庭用マーガリン類の全製品でトランス脂肪酸を多く含む油脂を使わない製法に切り替えた。

3社は商品パッケージに「低減に取り組んでいます」などと記載したり、自社ホームページで狙いを説明したりしている。
明治広報部は「安心して食べてほしい」と話している。
 外食大手では、日本マクドナルドが2007年に揚げ油を変更し、フライドポテトのトランス脂肪酸を5分の1に削減。
「ミスタードーナツ」を運営するダスキンも同年12月からトランス脂肪酸の少ない揚げ油を使っている。
 世界保健機関(WHO)は、摂取する総エネルギーに占めるトランス脂肪酸の割合を1%未満に抑えるよう勧告している。
この割合が平均2%超に上る米国では、来月からトランス脂肪酸を多く含む油脂を食品に使うことが原則禁止される。
 一方、日本の場合は1%未満にとどまり、政府の食品安全委員会は「通常の食生活では健康への影響は小さい」とみている。
女子栄養大の川端輝江教授(脂質栄養学)は「トランス脂肪酸が多く含まれる加工食品を食べ過ぎないことが重要だ」と話している。

時事ドットコム
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