1854年に東海地方を中心に起きた巨大地震「安政東海地震」は東日本大震災と同様に、
沖合の海溝(トラフ)近くで断層が大きくずれ、津波が巨大化した可能性があるとする推定結果を、
北海道大学の研究チームがまとめた。

 当時、米国の検潮所で記録されたデータから試算した。

 この地震は、過去に繰り返し起きている南海トラフ巨大地震の一種。
国は、南海トラフで今後30年以内にマグニチュード8〜9級の巨大地震が「70〜80%」の確率で発生すると予測している。
今回の成果は、20日から千葉市で開かれる日本地球惑星科学連合大会で発表される。

 北海道大学の谷岡勇市郎教授らは、安政東海地震で発生した津波が太平洋を横断し、
米サンフランシスコの検潮所で観測されていたことに着目。
地殻変動の痕跡や津波による堆積たいせき物などから推定された従来の結果に、検潮所の水位計の記録を加えて試算した。

図:南海トラフ東側の地震発生履歴(1854年以降)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20180513/20180513-OYT1I50010-N.jpg

読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/20180513-OYT1T50018.html