0001しじみ ★
2018/03/01(木) 06:38:59.03ID:CAP_USER物質を透過する力が非常に強い宇宙線「ミュー粒子(ミューオン)」を使って墳丘内を調査した結果、
石室とみられる空洞があることが判明した。
県立橿原考古学研究所(橿考研)などが27日、発表した。
未発掘の古墳へのミュー粒子を使った調査で内部空間の存在が判明したケースは国内で初といい、
橿考研の菅谷文則所長は「文理融合で新しい考古学が開ける」と評価した。
調査は、橿考研と町教委、
名古屋大未来材料システム研究所が実施。X線写真に似た原理で、
飛来するミュー粒子のうち古墳を透過したものを古墳近くに置いた乾板で捉え、
飛来角度や飛来数などを解析することで内部密度が分かる。
橿考研などは手法確立のため4年前から他の古墳で実験を重ねた。
春日古墳は民有地内にあり、直径約30メートル、高さ約6メートルの円墳とされる。
2体の被葬者や豪華な副葬品(国宝)の出土で知られる国史跡・藤ノ木古墳(6世紀後半)の近くにあり、
藤ノ木古墳の位置付けや被葬者を探る上で重要という。
橿考研の石黒勝己特別研究員らは2016年12月、墳丘南側に露出した、
横穴式石室の一部とみられる石材2個のそばにA4判ほどの大きさの乾板を設置。
約3カ月間置いたままにし、記録された約100万本のミュー粒子の軌跡を分析した。
その結果、墳丘中心のほぼ南北方向に長さ6.1メートル前後の空洞があることが明らかになった。
一部が埋まっている可能性もあるが、データから空洞の高さは約2メートル、
幅約1.8メートルと推定されるという。
町教委は発掘調査に向けて植生や気温など古墳関連のデータを集めている。今回の調査もその一環。
今後は乾板を複数置いて墳丘内の立体画像の作製を目指す。
【ことば】ミュー粒子
物質の最小単位である素粒子の一つ。宇宙線が大気に衝突して生じる「2次宇宙線」に含まれ、
地上では1秒間に手のひら程度の面積に1個程度が降っているとされる。
透過力が強く、厚さ1キロ程度のものを突き抜けるが、
岩や土などの高密度の物質を通ると数が減ったり方向が変わったりする。
この性質を利用して構造物の内部密度を推定できる。
東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料やエジプトのピラミッド内部の調査に使われた。
関連スレ
【考古学】クフ王のピラミッドに未知の大空間=長さ30メートル超、宇宙線で透視−名大など発見
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1509687874/
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https://egg.5ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1509991861/
画像:春日古墳の外観(中央の木が生い茂った付近)
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2018/02/28/20180228k0000m040165000p/6.jpg
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20180228/k00/00m/040/163000c