【学術研究】ノーベル生理学・医学賞受賞の大隅氏「視野の狭い研究者ほど客観指標に依存する」
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〈東工大栄誉教授・大隅良典氏〉
〈日本のイノベーション政策の中に科学はない〉
ー科学にも実用志向が求められるようになりました。
生命科学は薬剤設計に反映しやすく、基礎と応用が両立しやすい分野です。
「生物学が医学に従属してしまった。医学に役に立たない生物学は存在しないことになっている。
生物学は動物を扱う学問と思っている学生は多く、その学生にとっては植物を扱う研究は生物学に位置づけられていない。
日本の教育の偏った部分なのだろう」
「科学にとってサポーターの存在は重要だ。天文学はとても多くのファンがいる。
宇宙に憧れ、宇宙やその成り立ち、基礎物理を知りたいという思いが研究を支えている。
そして人間は生き物であり、自分の存在を知りたいと願う人は多いはずだ。
なぜ生物が生きているのか、その成り立ちやメカニズムに迫る研究は多くの人が興味を持つ。
本来、生物学はものすごい数のファンがいて良いはずだ」
「一方で、人間に結びつかない生物学を意味のない研究と考える人が研究者の中にもいる。
好奇心に応えることだけでなく、科学の波及効果に対して長年『役に立つ』ことを求められてきた弊害が現れている。
理学部はすぐには役に立たないことをやるから存在意義があったが、
いまは学生から『役に立たないことをやっていていいのか』と問われる。科学が育たない状況が生まれている」
ー応用研究の先生が基礎科学に取り組む例は多く、実学の中の基礎研究としての科学もあります。
「工学の研究者も、かなりの人が気が付いている。
科学技術の製品応用だけを研究していてもモノにはならないため、基礎に立ち返る先生もいる。
ただ組織が対応できていない」
「例えば企業で一年ごとにプロジェクトを入れ替えていては研究者の力を引き出せない。
毎年テーマを換えたから成功したという成功談があるだろうか。研究者を浪費していては、新しいものも生まれない。
10年先を見据えた研究が減り、企業の研究力が低下している」
「M&Aでベンチャーを買収しても、その技術を使う時に日本人研究者の基礎力が問われる。
同じ科学技術立国を目指していても日本とドイツは違い、日本のイノベーション政策の中には科学はない。
科学技術といっても、技術の基礎としての科学、役に立つ科学から抜け出せていない」
ー科学の基盤を充実させるためノーベル賞の賞金などを基に8月に財団を立ち上げました。
一般から寄付金を集めます。大きな資金を動かすには国などと連携が必要では。
「投資家や国のファンディング機関などと一緒に仕事をする提案はいくつも頂いた。
身動きがとれなくなるかもしれないと思い、お断りした。小さくても新しい仕組みを作りたい。
何兆円は動かせないが、ひな型を作りたい。
扱う資金が増えても投資効率を求めて集中投資すると、現在大学を貧困にしている最大要因と同じになってしまう」
ー寄付金は集まりますか。
「小さな金額を多くの人から集めたい。幸い賛同者は多い。
毎月1000円を寄付してくれる方や100万、200万円を寄付してくれる方もいる。
何十万人の人に少しずつ協力してもらうことが重要だ。
一方で、ごく少数ではあるが数千万や億単位の寄付を頂くこともある。こうした寄付が活動のベースとなっている。
金額よりも多くの人に支えられる財団でありたい」
関連ソース画像
https://c01.newswitch.jp/cover?url=http%3A%2F%2Fnewswitch.jp%2Fimg%2Fupload%2Fphp4Ne9vz_5a436c16c16ea.jpg
newswitch
https://newswitch.jp/p/11497
続く) 続き)>>1
〈科学雑誌も“週刊誌”の一つ〉
ー人が増えるとエキセントリックな方に成果が乏しいと糾弾されるリスクが増えます。
国の投資機関と組んだ方が運営は楽では。
「その点も議論してきた。その上で財団を市民と科学の接点として機能させたい。
実験教室や研究室訪問に日々対応すると、小さな研究室は研究ができなくなる。
寄付を通して科学に関わり、市民にとって科学を身近なものにしたい。
効率だけを求め、それに反する人を攻撃するような社会から脱却するきっかけになれればと思っている」
ー研究者が論文数や被引用数で評価される環境で研究者は科学に取り組めますか。
「若手は論文の数や、雑誌のインパクトファクター(文献引用影響率)で研究テーマを選ぶようになってしまった。
自分の好奇心ではなく、次のポジションを確保するための研究だ。
自分の軸を持てないと研究者が客観指標に依存することになる。だが論文数などで新しい研究を評価できる訳ではない」
「例えば一流とされる科学雑誌もつづまる所、週刊誌の一つだ。
センセーショナルな記事を好み、結果として間違った論文も多く掲載される。
彼らにとって我々がオートファジーやその関連遺伝子『ATG』のメカニズムを研究していることは当たり前だ。
その機構を一つ一つ解明するよりも、ATGが他の生命現象に関与していたり、
ATGの関与しないオートファジーがあるという研究の方が驚きをもって紹介される。
研究者にとってインパクトファクターの高い雑誌に論文を掲載することが研究の目的になってしまえばそれはもう科学ではないだろう」
ー現在の客観指標は評価方法としては不完全ですが、専門外の研究を評価できる研究者は多くないのでは。
「視野の狭い研究者ほど客観指標に依存する。
日本の研究者は日々忙しく異分野の論文を読み込む余裕を失っている面もある。
だが異分野の研究を評価する能力が低くては、他の研究を追い掛けることはできても、
新しい分野を拓いていけるだろうか。研究者は科学全体を見渡す能力を培わないとダメになる」
「例えば地方大学で若手を公募すると100人、200人の応募がある。
とても一人一人を審査しきれず、有名雑誌に掲載され論文数の多い人から選ばれることになる。
だが東大や京大の大きな研究室で研究ができても、地方大の資金繰りの厳しい環境で知恵を絞る研究に向かない。
2-3年、研究予算を確保できずに科学を諦める人もいる。
そして予算申請に何年も『役に立つ』と作文を続けていると、その気になっていく。
これを一概にけしからんとはいえない」
続きはソースで
newswitch
https://newswitch.jp/p/11497 ノーベル賞を受賞した人が言うとカッコいいですね。
(別にカッコをつけたくて言ってるわけではないんだけれども) 理由はわからんけど有名大というか就職までの指導教授の元でしか研究できない人は現実にいる
特に東大に多いよな
作文と雑務処理は有能なんだが 皮肉なことに日本の財政に余裕がないことが
文化的な貧しさも招いていく一例だね
たとえば貧乏人ほど教養もなく早死しやすいとか
反対に科学史を見ると昔の科学者たちは大抵は貴族の息子だしね >>6
貧乏人出身も多いよ。
史上最大の天才だろうガウスはレンガ職人の息子だし。
グロタンディークなんかに至っては、革命家の息子でストリートチルドレンで
終戦時にはガリガリに痩せてたそうだし 言ってることは正しいが方法が悪すぎる
こんなちまちました個人的努力じゃなくて、文科省の亡国政策を正面から批判して改めさせないと >>6
本当に財政に余裕がないのかな?
財務省は金ナイナイというのが仕事かもしれないけど。 >>10
金はあるが、個別研究者に配ってた金を、文教族政治家や官僚に賄賂がもらえる大型プロジェクトに振り
向けるようになったんで、基礎研究ができなくなってる > 若手は論文の数や、雑誌のインパクトファクター(文献引用影響率)で研究テーマを選ぶようになってしまった。
たしかにこれは駄目だが、創造性ある人間は世の中を冷めた目で俯瞰して客観的に見てる奴だからな(例:イギリス人等)
世の中を主観でしか見れないやつに創造性なんかないよ(例:朝鮮人) >>5
親分が言ったことを美しく受け売りをする優秀な若手と言うのは多い
若い時はすんごい優秀とか言われているが
たとえば親分が定年で消えたりとか、自分が地方に転出してひとりになるとからっきしになる
東大は植民地多かったから、外に出して生き延びた奴を回収していたが
植民地の方の「優秀な若手」は外に出る=二度と母校に帰れないを意味する
研究も雑務もできて、先を見通せて他人への影響力のある奴なら、今でもいつでも教授職はあると思う >>8
そう思ってる人間がいることこそが、日本人が未開で野蛮な証拠
人間の経歴と発言の正しさに関係はない
金正恩が他人に「肥満は健康に悪いから気をつけろ」と言っても、その発言に何も問題ない
むしろ「お前が言うな」と他人の言論を制限しようとする奴こそが、議論を遮り創造性を潰し社会を衰退させる存在
こういう主観で客観を潰すまともに議論も出来ないクズ日本人こそ抹殺すべき 2014047054
無限クローンは可能か
Author:若山 照彦(山梨大学 生命環境),
幸田 尚,
小保方 晴子,
野老 美紀子, リ・チョン , 寺下 愉加里, 水谷 英二, グェン・ヴァン・トン , 岸上 哲士, 若山 清香, 石野 史敏
Source: The Journal of Reproduction and Development (0916-8818)59巻Suppl. Page j153(2013.08)CiNii 3 >例えば一流とされる科学雑誌もつづまる所、週刊誌の一つだ。
これ物凄いインパクトがあるねw >>14
そりゃレベルの低い詭弁だなwww
科学の世界で問題なのは、
「実績も地位もない研究者が正しい事、画期的なアイデアを発表した」 としても
「『大御所』が、『そんなはずがない』『役に立たない』と否定して、その研究者を迫害する」 と言うパターンwww
そして、科学史を見ればすぐに分かるが、そういうパターンは欧米でも多い
寧ろ、日本の方がより柔軟で寛容な分野もあるwww
プランクが、「科学は葬式毎に進歩する」 と言うのも、新しい概念を受け入れられない「大御所」が
死に絶えることによってしか新たな概念が受け入れられない状況を悲観した言葉だろwww 確かになぁ あらゆる分野が再分化されすぎてるし ファンをつくってくのも大事だよな
また 日本学術会議みたいな 俺様敵態度も問題だよな
宇宙/科学関連記事のページ
http://yamatotakeru999.jp/space.html
★深海でも宇宙でも成功 本格化する日本の量子通信
★みちびき4号軌道投入へ 4姉妹が日本を導く!!
★空に海に宇宙に挑む! 日本の新型メカニクス
★空飛ぶ車ってどうなん? エアジープ開発史から見る可能性 短期的に儲からない事にこそ公的資金は使うべきってのはあるが
結局お国が頼れないからクラウドファンディングしかないって感じかな 生物学は野山を歩いてアリを観察するだけでもやり方次第で
高度なことができるしすごい発見も生まれる
金かけるのがいいとは言えない分野。 >生物学はものすごい数のファンがいて良いはずだ
ノーベル賞生きもの係 千年ちゃんにスポークスマンになってもらうとかさ
>「投資家や国のファンディング機関などと一緒に仕事をする提案はいくつも頂いた。
身動きがとれなくなるかもしれないと思い、お断りした。小さくても新しい仕組みを作りたい。
こういうところが研究おじさんの保守なところ ガチガチの契約作って有無を言わせねばいいんだよ
「完全のこっちの勝手にやらせてもらうがいいか」
「融資ではなく投資な上に、意義はあるが利益は二の次、系のことを中心にやるからリータンはほとんどないと思え」
(金以外の何らかの見返りはいいよ 記念品を贈るとか、名簿に名前を残すとか、年に何回か先端変人研究者と懇談できるとか)
「であってもいいなら受け入れる」
等と一応は言ってみたのか 少ない大口に依存するとこれからはもう金出さないとか出せなくなったってだけで
絶対的な影響力を持っちゃうから分散したいとかじゃね 規制部署儲けすぎて役人がパンクして天下り先に溢れてる
秀才でも日本に生まれたらゴキブリの仲間になるからな カネは絶対に必要、という現実を直視して、
しっかり儲けられる研究をして、その儲けで10年先のための研究をしよう、と考えるべきだと思うけどね
現実を無視した考えは『絶対』に成功しない
どこかで無理が生じる >>25
トンデモない勘違いしてるようだがw
研究者が 「いわゆる、金になる()研究」 をした所で、本当に金が懐に入ってくるわけじゃないぞwww
“うまく行けば” 数年後には 「金になる()」 “はず” の研究をする分の研究費を貰えるだけw
殆どの研究者が申請書に書く 「実用性があって金になる()」 と言うのは単に予算獲得のための方便なので
実際にカネになるような成果が上がるのなんて滅多にないwww
しかも、その場合もベンチャーでも作らなければ、他の研究に流用するだけの金が研究者の懐に入ってくることは無いwww
つまり、お前さんの言うことのほうが余程現実離れしてるんだよwww まあ昔からある話だね
まず「自分はこんな素晴らしい研究をしてるのに予算をくれない政府はアホ」という点は共通
そして
「私の研究は世のため人のために役に立つのだ」と
「私の研究は『役に立つ』とかそういう次元の低い話ではない高尚なもののだ」に分かれる
IPS山中は前者でカネ集めしてる >>27
戦前の理化学研究所が研究成果を元に理研ビタミンを売り出して研究予算稼いだって話がある
その後理研コンツェルンと呼ばれる財閥にまでなった
研究成果で稼いだカネで研究をすすめるというある種の理想を実現してた 研究者や技術者よりも、そいつらを使って金を儲ける起業家・投資家の方が、ずっと視野が広いし頭も良いからね。 >>28
30年前のオートファジーみたいな役に立つかわからない基礎研究に
少額だがあまり成果にうるさくないカネを渡す牧歌的な仕組みと、
iPSみたいな応用見据えた研究に巨額の予算つけて
ムチでひっぱたいてでも実用に結びつく成果出させる仕組み、
医学生物学研究にはこのツートラックないといけないんだよ
昔は後者が貧弱だと非難されたもんだが
今は前者がほぼ消滅して後者だけになっている
新しい細胞の供給がなくなったJCO事故のO内さんみたいなもので
最初は一見どうも無くても時間が経つとどんどん壊死していく 日本の学者って潔癖症すぎるのも問題じゃないの?
研究成果のためなら軍をも利用するくらいの気概がなきゃ
防衛省からの研究資金は使いませんとかさぁ 例えば一流とされる科学雑誌もつづまる所、週刊誌の一つだ。
センセーショナルな記事を好み、結果として間違った論文も多く掲載される。
彼らにとって我々がオートファジーやその関連遺伝子『ATG』のメカニズムを研究していることは当たり前だ。
その機構を一つ一つ解明するよりも、ATGが他の生命現象に関与していたり、
ATGの関与しないオートファジーがあるという研究の方が驚きをもって紹介される。
研究者にとってインパクトファクターの高い雑誌に論文を掲載することが研究の目的になってしまえばそれはもう科学ではないだろう」
耳が痛いわ >>1
良い写真だな
言ってることはありきたりだけど、行動しようという情熱と風貌に共感しますね IPS は金使いすぎ。
無駄な機器大量購入してるらしいぞ。
結局努力で成り上がってきた人も金が手に入ると、態度が変わる。
雇用が安定してないと言って寄付金まで募る胡散臭い手法に手を出し始めてる >>33
それが再現性があるならまだ良いんだけど、
再現性が無いのも相当数有るからなwww
それに、俺がやってる分野では、
一流誌に載るのって大して重要性が高くないのが多いんだけどw
それどころかかなり怪しいのも多いし、
投稿者の政治力がかなり働いてるとしか思えないwww 一方で、客観的な評価が無ければ、20年論文出さない教授がでるわな。
東大、京大では良いかもしれないが、地方大で3割くらいそんなんだったらもう(研究機関としての)大学ではなくなる。 脳みその一部を使って投資でもして稼いだ科学者はいないのかね
医師なら有名な人がいるけど 大数学者ガウスが死んだとき、部屋には金貨が沢山あったという。
数理統計の知識を駆使してアメリカなど関連の株式投資だか何かで
それなりに利益を出していたらしいということだったと思う。 >>40
実は、そういう例はたくさんある。
確か、QIAGENも創業者は一介の研究者だったはずw
ベンチャー立ち上げて成功すると基礎研究からは完全に足を洗うのが多いみたいだなw
まぁ、金儲けには非効率すぎるから当然のことだがwww 5ちゃんねらーにありがちな思考風潮への痛烈な批評だなあ。 >>42
それじゃ俺の金は俺の金、ってやり方で
研究費をつのる説得力ないもんねえ NHK教育
モーガンフリーマン時空を越えて
人は何故嘘を付くのか >>17
「科学は葬式毎に進歩する」ねぇ…
なるほどとも思うけど、プランクが20世紀初頭に葬式を上げてたら、
アインシュタインは埋もれたままの存在だったかもしれんから、
葬式が遅れることが、科学の進歩をもたらすって場合もあるやろね。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています