公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水静海)は、
一般財団法人理数教育研究所が主催している「塩野直道記念 第5回『算数・数学の自由研究』作品コンクール」(通称「MATH(マス)コン」)の
優秀賞の1つである日本数学検定協会賞の受賞作品を決定し、2017年12月17日(日)に東京都内で行われた表彰式典で
受賞者を表彰いたしました。
塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール公式サイト
http://www.rimse.or.jp/research/

■塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクールとは
全国の小学生・中学生・高校生が、日常生活や社会で感じた疑問を算数・数学の力を活用して解決する、
あるいは、算数・数学の学びを発展させて新たな数理的課題を探究するなかで、気づいたことやわかったこと、
自らの解決の方法などをレポートにまとめた作品を応募するコンクールです。
テーマは自由で、毎年さまざまなテーマの自由研究レポートが作品として集まります。

■京都府在住の15歳女子に「日本数学検定協会賞」を授与
本コンクールに協賛している当協会は、応募したすべての作品のなかから、
とくに算数・数学の研究として優れたレポート1作品に優秀賞として「日本数学検定協会賞」を授与します。
今回は、「フィボナッチ数列は2進数でも美しいのか」というテーマで研究した
京都府在住の吉田桃子(※)さん(15歳、小中学校9年)に授与いたしました。
受賞した吉田さんは、「私が今回取り組んだテーマは、数学とプログラミングという自分の好きな分野を組み合わせたもので、
研究することはとても楽しかったです。これからも技術を学び、すばらしい賞をいただけたことに恥じないよう、
精進していきたいと思います」と受賞の喜びを語りました。

■フィボナッチ数列を2進数に変換して規則性を探して考察した研究レポート
吉田さんは「自然界に多く存在するフィボナッチ数列とコンピュータを動かす2進数、
対極にあるようなものを組み合わせてみるとどうなるのか」と疑問を持ち、研究課題に設定しました。
フィボナッチ数列とは、最初の二項が1で、
第三項以降がすべて直前の二項の和になっている数列(1、1、2、3、5、8、13…)のことです。
研究では、2進数のフィボナッチ数列を書き出すために自分で計算プログラムを作成し、数列を算出しています。
2進数で表されたフィボナッチ数列を自分でたてた予想をもとに分析し、規則性を見つけ出しました。
さらに、その規則性がなぜ生まれるのかまで考察しています。
この作品は身近なところからテーマを発掘しながらも、
オリジナルの考察を加えて研究の精度を高めたところがたいへん優秀であることから、今回の受賞が決定いたしました。


当協会は、主たる公益事業である「実用数学技能検定(数学検定・算数検定)」の実施のほかに、
今後も広く国民のみなさまに算数・数学を学習する大切さや、楽しさを伝える普及啓発事業を充実させていく所存です。
(※) “吉”は外字の「ツチヨシ」が正式となります。

画像:「日本数学検定協会賞」受賞者の吉田 桃子さん
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公益財団法人 日本数学検定協会
http://www.su-gaku.net/press_release/detail.php?id=51