バングラデシュの周辺海域に、過去10年で新たに出現した約30の島々が、
海面上昇によって海抜の低い同国にもたらされる危機の解決策を提供することになるかもしれない。
世界銀行(World Bank)による最近の研究では、同国南部の肥沃(ひよく)な土地の40%が、
海面上昇により2080年までに水没すると予測されている。
だがバングラデシュ政府によるとベンガル湾(Bay of Bengal)には2007年以降、
合計507平方キロに相当する29の島が新たに出現している。
ヒマラヤ山系の河川によって流れ込む年間推定10億トンの泥が堆積し、同湾の浅瀬に島を形成するためだ。
これらの島々にはすでに人が住んでおり、専門家らは地球温暖化による脅威を軽減できるかもしれないと期待している。
同国の環境地理情報センター(CEGIS)のマミヌル・ホック・サルカー(Maminul Haque Sarker)所長は
「バングラデシュでは毎年、陸地が川や海に浸食されているが、新しい島も出現している」という。
同センターの調査によると、全体で領土が12〜14平方キロメートル増えている。
そうした新島の一つはミャンマーから脱出し、
現在バングラデシュ南部のキャンプに滞在しているロヒンギャ難民数十万人の一時的な移住先として候補に挙がっているが、
この島の土地がヘドロ状であることなどから物議を醸してもいる。(c)AFP
画像:イスラム系少数民族ロヒンギャの難民たちを移住させる候補地となっている
バングラデシュのブハシャンチャ―ル(テンガルチャール)島(2015年1月撮影、資料写真)。(c)AFP
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AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3151893